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ハードコンタクトレンズは目に優しい?ソフトとの違い、おすすめレンズも紹介

「目が痛くなる」「値段が高い」などのイメージから、ハードコンタクトレンズの使用を避けている方もいることでしょう。

たしかに、ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズに比べて異物感が強く、初期費用も少し高めです。しかし、ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズに比べて目に優しく、長い目で見ればコストパフォーマンスも決して悪くはありません。

それでは、ハードコンタクトレンズにはほかにどのようなメリットがあるのでしょうか。ハードコンタクトレンズの特徴やソフトコンタクトレンズとの違いと併せて、詳しく見ていきましょう。

■ハードコンタクトレンズとは?

まずは、ハードコンタクトレンズの特徴を知っておきましょう。

ハードコンタクトレンズは、水分を含まない硬いプラスチックで作られています。初めて装用する際には異物感や痛みなどの不快感を覚えやすいですが、慣れてくればソフトコンタクトレンズの装用感と差はありません。

また、レンズが硬いため、ゴミなどが入ると強い違和感を覚えます。この点はデメリットにも思えますが、目の異常にいち早く気付けるため、むしろメリットといってよいでしょう。

レンズサイズが小さく、動きが良いのもハードコンタクトレンズの特徴です。レンズが角膜(黒目の部分)を覆ってしまうことがないため酸素が供給されやすく、まばたきのたびにレンズが動くため涙液がスムーズに交換されます。

さらに、ハードコンタクトレンズは耐久性に優れているため、適切に扱えば2~3年は使用可能です。したがって、コスト面でも大きなメリットがあります。

水分を含まないため、水道水を使って簡単に手入れができる点も、ソフトコンタクトレンズにはない特徴といえるでしょう。

関連記事:ハードコンタクトの素材とは?

■ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズの違い

ここからは、ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズの違いをさらに詳しく見ていきましょう。

◇レンズの素材

ハードコンタクトレンズの素材は、水分を含まない硬いプラスチックです。

そのため、涙がレンズに吸収されることがなく、長時間装用していても目の乾燥をまねきにくいのが特徴です。

一方、ソフトコンタクトレンズは水分を含む軟らかい素材で作られています。

しかし、装用にともないレンズが乾燥してくると、水分を補うために涙がレンズに吸収されます。特に水分量の多い高含水レンズは、目の乾燥に注意が必要です。

◇レンズの装用感

ハードコンタクトレンズはレンズが硬いため異物感が強く、特に初装時の装用感は良くありません。装用に慣れたあとも、ゴミが入るなどすると強い痛みを感じますが、目やレンズの異常にすぐ気付けます。

ソフトコンタクトレンズはレンズが軟らかくしなやかなため、異物感が少なく、装用感が良いのが特徴です。しかし、付け心地が良いためにレンズや目の異常に気付きにくく、症状の悪化をまねくこともあります。

◇レンズの大きさ

ハードコンタクトレンズは、黒目より少し小さいサイズで作られています。そのため、装用は比較的簡単ですが、レンズの縁部分が黒目に触れるため異物感は強めです。また、サイズが小さいため、ちょっとした衝撃でズレたり外れたりすることがあります。

ソフトコンタクトレンズの大きさは、黒目より少し大きめです。レンズサイズが大きいため、装用時にはまぶたを大きく開かなければなりません。一方で、レンズの縁部分が黒目に触れないため、付け心地は快適です。目を広く覆うため、ズレたり外れたりすることが少なく、ゴミが入るリスクもあまりありません。

◇酸素透過性

ハードコンタクトレンズの多くは、酸素透過性の高い素材で作られています。また、レンズサイズが小さいため空気中の酸素が目に届きやすく、まばたきのたびにレンズが動いて新鮮な涙が供給されるため、目に十分な量の酸素を届けることが可能です。

ソフトコンタクトレンズは、一般的に含水率が高く中心部の厚みが薄いレンズほど酸素透過性が高くなります。最近は、低含水でありながら酸素透過性の高いシリコーンハイドロゲル素材のソフトコンタクトレンズも多数販売されています。

◇ものの見え方

ハードコンタクトレンズは素材が硬く、高い矯正効果を得やすいのが特徴です。したがって、強い近視の方でも良好な視力が期待できます。ただし、ハードコンタクトレンズはまばたきのたびにレンズが動くため、慣れるまでは見づらさを感じるかもしれません。

ソフトコンタクトレンズは矯正力がハードコンタクトレンズほど優れていないため、強い近視の矯正には向きません。しかしながら、ソフトコンタクトレンズはサイズが大きく、まばたきの際にレンズが大きく動くことはあまりないため、見え方の違和感は少なめです。

◇乱視の矯正力

ハードコンタクトレンズは、強い乱視の矯正にも向いています。硬い素材で作られているため変形しにくく、レンズと黒目の間を涙で満たして黒目の表面にある凸凹を補正することもできるため、不正乱視(黒目の表面が不規則に歪んでいる乱視)の矯正にも対応可能です。

ソフトコンタクトレンズでも乱視の矯正はある程度可能ですが、乱視度数や乱視軸の範囲に限界があります。したがって、乱視の度数が強い場合、乱視軸の微妙な調整が必要な場合は、ハードコンタクトレンズの使用をすすめられるかもしれません。

◇レンズケアの方法

ハードコンタクトレンズは水分を含まない素材で作られているため、ケアの際に水道水を使うことが可能です。

もちろん、こすり洗いや定期的なタンパク除去は欠かせませんが、比較的簡単にケアできます。

他方、ソフトコンタクトレンズは水道水を使ってケアすると重大な眼障害をまねくおそれがあるため、専用液を用意しなければなりません。

また、ワンデータイプを除き、消毒などのデイリーケアが必要です。ハードコンタクトレンズに比べて乾燥しやすく汚れが付きやすい点も、デメリットといえるでしょう。

◇レンズの寿命

ハードコンタクトレンズの寿命は、2~3年程度です。最近は3ヵ月ごとに交換するタイプも販売されています。レンズ1枚あたりの費用は10,000円前後と少し高めですが、耐久性が高いためコストパフォーマンスは抜群です。

ソフトコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズに比べて乾燥に弱く汚れやすいため、長くは使えません。

使用できる期間は種類により異なり、ワンデータイプの寿命は開封後1日です。定期交換タイプは、2週間使えるものや1ヵ月間使えるものがあります。

長期間使用できるコンベンショナルレンズの寿命は、1年~1年半程度です。

関連記事:コンタクトレンズのソフトとハードの違いを分かりやすく解説!

■ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズ、どちらを選ぶ?

それでは、コンタクトレンズ選びに悩んだら、ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズのどちらを選ぶべきなのでしょうか。

これについてはそれぞれにメリット・デメリットがあるため、一概にはいえません。

例えば、強い近視・乱視がある場合は、矯正力の高いハードコンタクトレンズがおすすめです。一方で、使用頻度が週に1~2回程度であれば、ケアの手間がないワンデータイプのコンタクトレンズのほうが使いやすいでしょう。

このように、近視や乱視の程度、使用頻度などによって、選ぶべきコンタクトレンズは変わってきます。また、使用目的やライフスタイル、コンタクトレンズを装用する環境、レンズに求める機能などにも配慮しなければなりません。

そのため、コンタクトレンズ選びで悩んだら、眼科医とよく相談して目に合うレンズを処方してもらいましょう。

■おすすめのハードコンタクトレンズ3選

「ハードコンタクトレンズを使ってみたいけれど、商品がたくさんあって選べない」という方のために、目に優しいおすすめのハードコンタクトレンズを3点紹介します。

アスフェリックUV・エアⅡ(アイミー)

 クリアな視界と上質なAIR感覚の使用感で目に優しい

クロスシー(メニコン)

 ハードコンタクトレンズの「使い捨て」タイプ。扱いが大変と感じている方はぜひお試しください。

 3か月交換対応だからこまめに交換できて清潔に、スペアがあればさらに安心です。 

メニコンZ(メニコン)

 高精度なメニコン・テクノロジーにより作りだされた、快適なつけ心地と眼の健康を守るメニコンZ。

 コンタクトレンズを1から見直した末に生まれたメニコンオリジナルのレンズデザインで、矯正力や

 酸素透過性、装用感など、多方面から快適さを与えます。

■まとめ

ハードコンタクトレンズは、「痛い」「値段が高い」と思われがちですが、異物感が気になるのは最初のうちだけです。また、耐久性が高く、視力が変わらなければ2~3年は使えるため、使い方によっては使い捨てタイプのコンタクトレンズよりコストが抑えられます。

強い近視や乱視でソフトコンタクトレンズの使用をあきらめている場合でも、ハードコンタクトレンズを選べば矯正できるかもしれません。また、ハードコンタクトレンズは酸素透過性が高く、目やレンズの異常に気付きやすいため、目の健康を気にする方にもおすすめです。

コンタクトレンズ選びに迷ったら、ハードコンタクトレンズも候補の一つとして考えてみてください。

公開日:2023/9/26