コンタクトレンズを装用しやすくするために使う装着液はとても便利なものですが、その成分にまで気を遣って選んでいるという方は少ないのではないでしょうか。
目に直接つけるものだからこそ、どういう成分が入っているのかを知っておきましょう。
装着液はレンズに垂らすことで目とレンズにクッションを挟んだ状態にしてくれるものです。レンズがなじみやすくなったり、乾燥しづらくしてくれたりと、快適な装用感には欠かせないアイテムです。
コンタクトレンズ装用中に目がゴロゴロとする方や、乾燥してレンズがずれてしまうといった悩みを抱えている方は、装着液を使うことで軽減されることもあります。長時間の装用はもちろん、目薬を多く使っているという方にも装着液はおすすめです。乾燥対策で目薬を使いすぎると、かえって涙の分泌量が減ってしまうという問題が起こることがありますので、目薬の多用は良くありません。乾燥対策としても装着液は役立つので、ぜひ取り入れてみてください。
市販されている多くの装着液には防腐剤が配合されています。防腐剤とは、ホウ酸やパラベン、塩化ベンザルコニウムなどのことを指します。防腐剤と聞くと良くないイメージを持つ方もいるかもしれませんが、防腐剤は装着液の品質を保つためのものでもあります。
一度開封してしまった装着液はどんどん雑菌が繁殖していきますが、防腐剤が入っていると雑菌の繁殖を抑えてくれます。開封後も安全に装着液が使えるのは、防腐剤のおかげといっても過言ではありません。
体に入っても影響が出ないほどの量や濃度で使用されていますので、装着液に含まれていても正しく使用すればほとんど目に影響はありません。
装着液に防腐剤が入っていたとしても涙とともに防腐剤が流れ出てしまいますので、そのままレンズを装用しても問題はありません。ただ、涙が不足しているドライアイの方は、防腐剤を不必要に吸収してしまうことがあるため注意が必要です。ドライアイと診断を受けた方は防腐剤フリーの装着液を使ってください。
また、定期交換タイプのソフトコンタクトレンズを使っている方も注意が必要です。防腐剤のなかのひとつ「塩化ベンザルコニウム」は殺菌性が高く、高濃度で使用すると角膜を傷つける恐れがあるといわれています。
毎日塩化ベンザルコニウムが入った装着液を使用すると、コンタクトレンズに成分が浸透し、濃度が高くなってしまいます。定期交換タイプのソフトコンタクトレンズだと、塩化ベンザルコニウムが浸透したレンズを長期間使うことになりますので、レンズの寿命が短くなるだけでなく角膜に悪影響が出てしまうのです。
装着液によってはソフトコンタクトレンズには使用しないよう書かれたものもありますので、注意事項をよく読んでから使うようにしてください。もし、塩化ベンザルコニウムが含まれている装着液や目薬を使う場合は、1日使い捨てタイプのレンズを使うようにしましょう。
装着液のなかには防腐剤を使っていない「防腐剤フリー」の商品もあります。特に1日使いきりタイプのものは防腐剤不使用の商品が多く、「防腐剤が入っていないものを選びたい!」という方にはおすすめです。
防腐剤フリーのものは使用期限が短いため、限られた使用期間で使い切るようにしましょう。防腐剤フリーでも、雑菌だらけの装着液を使っていては意味がありませんし、目のかゆみやトラブルを引き起こしてしまうこともあります。
「ティアーレ」は防腐剤フリーの目とレンズにやさしい装着液です。保湿効果の高い成分が配合されているためレンズがうるおいを保ち、装用中の「目がゴロゴロする」といった違和感を軽減しています。
「眼潤」はレンズと角膜との間にクッションのような役割をしてくれる有効成分が入っていますので、装用中の異物感がありません。また、うるおい成分がレンズの乾燥を防いでくれますので、快適なつけ心地を実感できます。
装着液を安全に使うためには、正しい使い方をすることが大切です。防腐剤入りでもほとんど体に影響がない程度の量しか使われていませんので、必ずしも防腐剤が危険というわけではありません。
装着液を購入する際はコンタクトレンズの種類や使い方、注意事項などをきちんと確認してから、選ぶようにしましょう。