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コンタクトレンズを外したら欠けていた!原因と破損を予防する方法を解説

コンタクトレンズはとても薄い素材でできているため、破れたり欠けたりするのは珍しいことではありません。しかし、破れや欠けのあるコンタクトレンズを使用すると、目の充血や痛みなどをまねくおそれがあるため、大変危険です。

もちろん、装用前にコンタクトレンズの異常に気付けば、すぐに廃棄して新しいレンズを用意できるでしょう。注意しなければならないのは、コンタクトレンズ装用中の破損です。「コンタクトレンズを外したら欠けていた!」といった事態を防ぐためには、どうすればよいのでしょうか。

今回は、コンタクトレンズが欠けたり破れたりするおもな原因と外したときに欠けていた場合の対処法、そして装用中の破損を防ぐ方法を解説します。

■コンタクトレンズが欠けたり、破れたりするのはなぜ?

コンタクトレンズが欠けたり破れたりするのは、レンズ表面にできた「傷」が原因であることが多いとされています。しかし、コンタクトレンズに傷ができる場合、扱い方に問題があるケースがほとんどです。いったいどのようなことがコンタクトレンズの破損をまねくのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

◇コンタクトレンズの洗浄方法が不適切だから

ワンデータイプ以外のコンタクトレンズは、毎日洗浄が必要です。しかし、洗浄方法が間違っているとコンタクトレンズに傷が付き、破れや欠けをまねくことがあります。

例えば、洗浄時に強くこすりすぎるのはNGです。コンタクトレンズは薄くデリケートな素材でできているため、力を込めてこすると傷が付いてしまいます。

また、円を描くようにコンタクトレンズをこするのも避けなければいけません。丸くこするとコンタクトレンズがよじれて、傷みやすくなります。

指先でコンタクトレンズをこするのも不適切な洗浄方法です。指先でコンタクトレンズをこすると爪がレンズに当たるため、傷や破れをまねきやすくなります。

◇爪が長すぎるから

オシャレのために爪を伸ばしている方もいますが、爪が長すぎるとコンタクトレンズを傷付けるおそれがあります。

コンタクトレンズに傷が付きやすいのは、レンズに爪が当たりやすい着脱時や洗浄時です。また、コンタクトレンズをケースに出し入れするときも、レンズに爪が当たるリスクが高いため注意しなければなりません。

また、爪が長いと雑菌が繁殖しやすくなるため不衛生です。目の健康を守るためにも、できるだけ適切な長さに切りそろえるように心がけましょう。

◇指が荒れているから

手荒れなどで指の腹部分が荒れている場合も、コンタクトレンズに傷が付くおそれがあります。

特に問題となるのが、コンタクトレンズの洗浄時です。荒れた指でコンタクトレンズをこすると傷が付くのは避けられないため、できるだけ荒れていない指で洗浄しましょう。手荒れが季節的な症状なら、その季節だけワンデータイプのコンタクトレンズを使用するのも一つの方法です。

なお、手荒れでハンドクリームなどを使用している場合は、クリームの成分を石鹸などで洗い流してからコンタクトレンズに触れてください。クリームの成分が指に残っていると、コンタクトレンズが汚れて曇りなどの原因になります。

◇頻繁に目をこするから

コンタクトレンズ装用時に目をこするのも、レンズの欠けや破れにつながります。

強い力で目をこするとコンタクトレンズに過剰な圧力がかかるため、装用中のレンズの破損をまねきやすくなります。また、こする力が弱い場合でも、何回も繰り返すとコンタクトレンズに大きな負荷がかかるため注意しなければなりません。

花粉症やドライアイなどがあると目がかゆくなり、無意識のうちにこすってしまうこともあります。このような場合は、無理にコンタクトレンズの装用を続けないでください。

◇目に強い力が加わったから

コンタクトレンズは薄いプラスチックでできています。そのため、外部から強い圧力がかかると割れることがあります。これは、目をこすった場合と同様です。

実際、コンタクトレンズ装用中にボールなどが目に当たると、衝撃でレンズが割れることがあります。突発的なトラブルは避けるのが難しいですが、このような事態はできるだけ避けなければなりません。

なお、万が一コンタクトレンズ装用時に目に強い衝撃が加わった場合は、念のため眼科を受診して目の状態を確認してもらってください。

■コンタクトレンズを外したら欠けていた場合の対処法

それでは、コンタクトレンズを外した際にレンズの欠けや破れに気付いたらどうすればよいのでしょうか。できるだけすぐに取り組むべき対処法を3つ紹介します。

◇欠けたレンズはすぐに廃棄する

外したコンタクトレンズが欠けたり破れていたりした場合は、誤使用を避けるためすぐに廃棄してください。欠けや破れのあるコンタクトレンズを装用すると、異物感を覚えたり目に傷が付いたりするおそれがあります。

なお、欠けている部分がほんのわずかであっても、使用期間が何日も残っている場合であっても、再装用はNGです。必ず新しいコンタクトレンズに交換しましょう。予備のコンタクトレンズがない場合は、メガネを使ってください。

◇水をためた洗面器に顔をつけてまばたきをする

コンタクトレンズ装用中にレンズが欠けた場合は、かけらが目の中に残っている可能性が否定できません。しかし、かけらを探すために目を何度もこすったり、見つけたかけらを指などで無理やり取ろうとしたりすると、目に傷を付けるおそれがあります。

そこで、水をためた洗面器に顔をつけてまばたきを何回か繰り返し、残っているかけらを洗い流すようにしましょう。このようにすれば、目を傷付けずにかけらを取り除けます。

◇眼科を受診する

水の中でまばたきをしてもコンタクトレンズのかけらが取れない場合や、そもそもレンズのかけらが見つからない場合、目を洗い流したあとも異物感や痛みなどが残る場合などには、すみやかに眼科を受診してください。

また、かけらを洗い流したあとに充血や痛みなどの目の異常がなくても、不安がある場合は眼科で診察を受けましょう。

なお、眼科受診時はコンタクトレンズを装用しないでください。万が一かけらが残っていると、コンタクトレンズの装用で新たな目のトラブルをまねくおそれがあります。

■コンタクトレンズの破れや欠けを防ぐ方法

ここからは、コンタクトレンズ装用中の破れや欠けを防ぐ方法をいくつか紹介します。

◇使用前にコンタクトレンズの状態をチェックする

コンタクトレンズ装用中のトラブルを防ぐためには、装用前にレンズの状態をチェックすることがとても大切です。

コンタクトレンズをケースから取り出したら指先にそっと乗せ、欠けや破れ、傷などがないかしっかり確認しましょう。あらかじめコンタクトレンズの状態をチェックしておけば、「外したら欠けていた」という事態は減らせるはずです。

チェックしたコンタクトレンズが破損している場合は、その場で捨ててください。ただし、初期不良の場合は新しいコンタクトレンズと交換してもらえる場合があります。初期不良が疑われるなら、パッケージや不良品のコンタクトレンズを保管して購入店に連絡してください。

なお、洗浄などのデイリーケアが不要なワンデータイプのコンタクトレンズであっても、初期不良の可能性はゼロではありません。どのようなタイプのコンタクトレンズでも、レンズの状態を確認してから装用するクセを付けましょう。

◇正しい洗浄方法を身に付ける

コンタクトレンズを傷付けないために、正しい洗浄方法を身に付けましょう。正しい方法でこすり洗いをすればコンタクトレンズに傷を付けることは少なくなるため、装用時にレンズが欠けるリスクは低くなります。

ソフトコンタクトレンズを洗浄する際は、レンズを手のひらに乗せ、反対側の手指で片面ずつ上下・左右の一定方向にやさしくこすってください。その際、爪の当たりやすい指先ではなく、指の腹でこするようにしましょう。なお、ソフトコンタクトレンズは素材が軟らかく傷付きやすいため、すすぎ洗いの際も細心の注意を払ってください

ハードコンタクトレンズは、外側から洗浄します。

コンタクトレンズの内側が上になるようにして手のひらに乗せたら、洗浄液をたらしてください。そして指の腹をコンタクトレンズの内側に当て、前後・左右に動かしながらやさしくこすりましょう。外側を洗い終わったらコンタクトレンズを親指・人差し指・中指の3本ではさみ、親指の腹でレンズの内側をやさしく洗ってください。

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◇コンタクトレンズを傷付けないように取り扱う

コンタクトレンズを丁寧に取り扱い、傷付けるリスクを減らすことも重要です。

まず、コンタクトレンズを取り扱う際は、爪が当たらないように気を付けてください。爪が長い場合は短く切りそろえましょう。理想の爪の長さは、指先から爪の白い部分がはみ出さない程度です。

また、コンタクトレンズをケースやパッケージから取り出す際は、それらにレンズが当たらないようにしてください。うまく取り出せない場合は、ケース内の液と一緒にコンタクトレンズを手のひらに流し出しても構いません。

そして、コンタクトレンズをケース内で保存する際には、レンズが保存液に完全に沈んでから蓋を閉めてください。中途半端にコンタクトレンズが浮いていると、蓋でレンズを傷付けるおそれがあります。

なお、ハードコンタクトレンズの場合は、レンズをケースのホルダー部分にはめてすすぎ、傷を予防しましょう。

◇目をこすらない

コンタクトレンズの取り扱いが適切でも、目をこすると装用中のレンズを破損するおそれがあります。

目にかゆみや違和感などがあり、目をこすってしまいそうなときは、できるだけコンタクトレンズの装用を避けましょう。花粉症のある人は、症状の出るシーズンだけメガネに切り替えるのもおすすめです。

ただし、目のかゆみや違和感があまりにもひどい場合・原因がわからない場合などは、目にトラブルが生じているおそれがあります。気が付かないうちに症状が悪化する場合もあるため、早めに眼科を受診して適切な治療を受けてください。

■まとめ

コンタクトレンズはとてもデリケートな素材で作られているため、洗浄方法が間違っていたり強い圧力がかかったりすると欠けたり破れたりすることがあります。

しかし、装用中のコンタクトレンズの破損は、正しい取り扱い方法や適切なケア方法を身に付けることで、ある程度予防が可能です。また、爪を適切な長さに切りそろえる、コンタクトレンズ装用時に目をこすらない、といった注意点を守るだけでも、破損のリスクは減らせます。

なお、コンタクトレンズに傷が付いているかどうかを知りたい場合は、眼科を受診してください。眼科を受診すれば、目の状態だけではなくコンタクトレンズの状態も確認してもらえます。目とコンタクトレンズの状態を知るためにも、眼科の定期受診は欠かさないようにしましょう。

公開日:2023/11/6