視力はどこまで下がるのでしょうか。そしてコンタクトはどこまで視力を補正してくれるのでしょうか。知っていそうで知らなかった視力とコンタクトの度数についてご紹介していきます。視力が低い方は今以上下がることのないように、目の健康を考えていきましょう。
ほとんどの方が経験したことのある視力検査。2.0という結果が出る方もいれば、1.0を切ってしまう方もいますよね。
視力はいったいどこまで下がってしまうのでしょうか。 また、コンタクトで補正してくれる限界値はあるのでしょうか。
視力の最小値と、コンタクトの最大値について調べていきましょう。
「視力検査で去年より視力が下がっていた・・・」「視力が0.01になってしまった!」など、視力がどこまで下がってしまうのか不安を感じたことはないでしょうか。 裸眼視力が良いことにこしたことはないですが、パソコンやスマートフォン、ゲーム機などの普及が進む現代では、視力の低下を完全に防ぐことは難しいかもしれません。
では、視力が0.01まで下がってしまったら、もうその先視力が下がることはないのでしょうか?
答えはNOです。 視力の最小値は0.01ではありません。
とはいえ、視力0.01を下回ってしまうと、視力検査の方法が変わってきます。
通常は、「ランドルト環」と呼ばれている「C」に似たマークの向きを答える検査が一般的ですが、
0.01以下の場合は、一定の距離で指が何本たっているかを答える「指数弁」、目の前で手を動かす「手動弁」、明暗の識別ができるかを確認する「光覚弁」などで視力を測定します。
コンタクトの最大度数は、製品によって差があります。
近視用の度数は「PWR」の項目に「-(マイナス)」を用いて示されていますが、使い捨てコンタクトレンズなどは大体「-8.0D」から「 -12.00D」くらいが最大値であることが多いです。 遠視用のコンタクトレンズになると作れる度数の範囲がもっと少なくなります。
しかし、使い捨てタイプではない通常のコンタクトレンズでは「+25.00~-25.00D」まで製作範囲があるので、ほとんどの方がコンタクトレンズを作成することができます。
「視力0.01はコンタクトで1.0になれるか?」
単なる強度近視であれば1.0の視力になれる場合がほとんどですが、近視の度合いや弱視、事故などによる影響によっては個人差があるようです。
「どうしても1.0以上が必要」などの事情がある場合は、眼科で十分に相談してコンタクトの度数を決めていきましょう。
また、日常生活においても、たとえば普通車の運転免許証は両目で0.7以上が必要です。 普段車をよく利用される方は特に、今以上視力が下がらないように目を大事にしていきましょうね。
コンタクトレンズを作る際に、「せっかく作るのだから遠くまではっきり見える、度数の高いレンズが欲しい」と考える人が多く見られます。しかし、目の健康面を考えたとき一概に度数を高くするのが必ずしも良いとは言い切れません。
そもそも日常生活を送るうえで、現代人は遠くを見る機会がどんどん少なくなっていて、反対に手元を見る機会が増えています。パソコンやスマートフォンの使用はその代表例と言えるでしょう。そして手元を見るときには、さほどレンズの度数を上げなくてもしっかりと確認することができるのです。
それにもかかわらず、高い度数のコンタクトを使うと目はピントを合わせるために必要以上の労力を使ってしまい、余計な疲労が蓄積されます。これは過矯正と呼ばれる状態で、眼精疲労を引き起こす原因になるものです。
現在メガネやコンタクトを使用する人の中で、過矯正の状態にある人は約8割にも達すると言われています。メガネを選ぶ際には自分のライフスタイルを把握したうえで、適切なメガネを選ぶようにしましょう。そのためには、ただ視力検査の結果だけを見て決めるのではなく、信頼できる医師や検査士に相談してから決めるようにしてください。
過矯正の反対で、レンズの度数を過度に弱める「低矯正」と呼ばれる状態もあります。これは主に子ども用のコンタクトレンズを購入する際にありがちです。かつては近視の進行をストップするためにあえて度数の弱いメガネをかける傾向がありました。しかし、低矯正の状態もかえって近視を進行させてしまうことが最近の報告で分かっています。
低矯正の状態でも視力が合っていないと周りのものがぼやけて見えるようになり、無理やり周りを見ようとすることで目に負担がかかってしまうのです。
視力を十分確保した上で少し低矯正の状態にしておく分には問題ありません。しかし、過度に度数を下げるのはやめましょう。
今回は意外と知られていないコンタクトの度数の限界について紹介しました。視力がどの程度であっても過橋性や低矯正などで、無理やり視力を上げたり下げたりするのはおすすめできません。正しい度数を選ばなければかえって視力を悪化させてしまうので、必ず眼科に相談して最適なものを選ぶようにしましょう。