眼球にピタッと張り付いたレンズ。
それを無理やりはがして外すのは、想像しただけでも目に良くない行為ですよね。
では、どのように対処すれば良いのでしょう。 また、レンズが眼球に張り付くのを防ぐ方法はあるのでしょうか。
そもそもどうして張り付くの?
コンタクトが眼球に張り付く主な原因は眼の乾燥です。
使い捨てレンズなどのソフトコンタクトレンズには水分が含まれているのですが、長時間の使用によりコンタクトレンズの持つ水分が蒸発してしまうのです。 それに加え、コンタクトをつけることで瞬きをしても瞼の閉じ具合が不十分になってしまい、しっかりと涙を溜められなくなることもあるようです。
乾燥という点でいえば、多くの方が間違いやすいのがコンタクトレンズを着けたままお風呂に入るという行為です。 浴室は湿気たっぷりなので眼も潤うだろうと感じる人もいるでしょうが、実際はその反対です。 お風呂の熱によって眼が極度に乾燥してしまうことがあります。
対処法が分からずに、つい張り付いたコンタクトを無理やりはがしてしまう人もいるようですが、これは危険な行為です。
眼球を傷つけたり、コンタクトと一緒に角膜にキズをつけてしまったりする可能性があるからです。 コンタクトが眼球に張り付いてしまった時は、無理やりはがそうとしてはいけません。
まず、コンタクト用の目薬を1滴さしてから外すという行為を、コンタクトがスムーズに外れるまで繰り返し行うと良いでしょう。 また、予防法として1日に数回、人工涙液をさし瞳を乾燥から守ることが大事です。
乾燥が改善されない場合は、ドライアイの可能性もあるので眼科を受診しましょう。
場合によっては、目薬をさしてもコンタクトレンズが目からはずれないことがあります。その際は、以下の方法を試してみてください。
・まぶたを押す
目を閉じ、まぶたの上からコンタクトレンズのフチの部分を押しながら、目を外側へずらします。このとき、まぶたを強く押しすぎないように注意して行いましょう。
・水を張った洗面器でまばたきをする
洗面器に水またはぬるま湯を入れ、顔を入れて洗面器の中でまばたきをする方法です。外れたときにコンタクトレンズの左右が判別できるように、まばたきは片目ずつ行うようにしましょう。
・専用のスポイトを使用する(ハードコンタクトレンズのみ)
ハードコンタクトレンズ専用のスポイトにレンズの表面を当てて外します。スポイトをコンタクトレンズに対して垂直に当てるようにすると、外れやすくなります。
以上の方法を試して外れない場合にはそのままにするのではなく、早めに眼科を受診することをおすすめします。
どれだけまぶたをめくってコンタクトレンズを探しても見つからないと「まぶたの裏に入ってしまったのでは!?」と心配になってしまいますよね。
しかし、結論から言うとまぶたの裏側にコンタクトが行ってしまうことは決してありません。
なぜなら、目の表面を覆っている結膜はまぶたの内側とつながって袋状になっているためです。
このような構造で上まぶたや下まぶたがコンタクトの侵入をブロックしてくれます。
「じゃあコンタクトレンズはどこに行っちゃったの?」ということですが、まず一番に考えられるのがレンズを落としてしまったという可能性です。
知らず知らずのうちにレンズがズレて落ちてしまったのかもしれません。
また、レンズが白目のほうにズレたり、レンズが二つ折りになって上まぶたと眼球の間にはさまっている可能性も考えられます。
どのような状況であったとしても焦って汚れた手で探すのは厳禁です。
正しい方法でレンズを探すようにしましょう。
見つからないコンタクトレンズの探し方
コンタクトレンズが見つからない場合は、まずゆっくりと瞳を閉じてください。
目の違和感がどこにあるのか、なんとなくわかってきます。
目を閉じたまま瞳を左右に動かし、ゆっくりと目を開けるとコンタクトが浮いてくるかもしれません。
もし浮いてこなければ鏡を見ながら上下左右に目を動かして、まぶたのフチや白目の上にないか探ってみましょう。
上まぶた側に張りついていた場合は軽くまぶたを持ち上げる、下まぶた側に張りついていた場合は「あっかんべー」をしながら、レンズが張りついている部分に目薬をします。
こうすることでレンズがうるおい、瞳の中を移動しやすくなります。
その後はまぶたの上からレンズをやさしくおさえ、レンズの位置を固定しましょう。
黒目をレンズ部分に持っていき、レンズが正常な位置に戻ったことを確認してから外すようにしましょう。
くれぐれも指でレンズをおさえないようにしてください。
これでも見つけられないようであれば洗面器に水を張り、顔をつけてパチパチとまばたきをしましょう。コンタクトが外れるかもしれません。
ほかにもペンライトを使って他人にレンズの位置を確認してもらう方法もありますが、どうしても難しいようであれば眼科を受診しましょう。
くれぐれも無理やり目を触るようなことはしないでください。角膜を傷つけて眼病を招く原因になります。
コンタクトレンズを外すときには、位置を確認しながら安全に行うため、鏡を見ながら行うのが一般的です。そのため、どうしても自分の「指先」に目がいってしまいがちです。指先が瞳に近づくと、瞳を守るために反射的に目を閉じてしまうことがあります。結果としてコンタクトレンズが外せない、という状況になってしまいます。
指先を見ないように外すためには、正面を向き、鏡に視線を合わせる、という方法がおすすめです。自分の指先を意識しないことで、スムーズにコンタクトレンズを外すことができます。このとき、目やコンタクトレンズに爪や指などがぶつからないよう、丁寧にゆっくりと外すことを心掛けましょう。
今回は、コンタクトレンズが外れにくいときの対策法についてご紹介しました。もしとれなくなってしまった場合でも焦らず、今回ご紹介した方法を試してみて対策してください。どうしても外れない場合は、自分で外そうとせずに眼科を受診しましょう。
更新日:2016/04/28
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