コンタクトレンズは気軽に装用できるイメージがありますが、高度管理医療機器に分類されるため、医療機関で診察を受ける必要があります。 万が一保険証を忘れると診察費用が全額負担になってしまいます。 初めてコンタクトレンズを作る時は保険証を忘れずに持参しましょう。
コンタクトレンズを作る時に保険証を忘れると、その日は保険適用外(つまり自費)での診療となります。 しかし、後日に保険証と領収書を病院に持参することで、保険適用分の診察代金を払い戻ししてもらえる場合があります。
コンタクトレンズは「高度管理医療機器」のため、初めて装用する場合には必ず医師の診断や指導を受ける必要があります。 ただ、眼科で診察を受ける際、保険証がなくても受診をすることは可能なので、保険証を忘れたから眼科で診察を受けられず、コンタクトレンズが作れなかったという事態に陥ることはありません。
通常、病院などで診察を受ける場合に保険証を提示すると「保険扱い」になり、費用は一部負担となります。 しかし、保険証を忘れた場合はその場で支払う費用が「全額自己負担」となるため、保険証を提示して診察を受けるよりも2~3倍近く高い金額を支払うことになります。
また、眼科によっては、保険証を忘れた際には身分証明書の提示などが必要なところもあります。
眼科でコンタクトレンズを購入する際、初診か再診かによって費用は変わってきます。
3割負担者は初診の場合、初診料+コンタクトレンズ検査料は約1,000円(1割負担で約300~400円)、再診料+コンタクトレンズ検査料は約400円(1割負担で約100~200円)が相場となっています。これだけ見るとさほど高く思えませんが、全額負担となると2,000~3,000円ほどかかるので注意しましょう。
•眼科検査の費用
コンタクトレンズ処方の際に必要となる眼科検査の種別は眼の状態によって変わってきます。一般的な視力検査や屈曲検査であれば3割負担の場合はそれぞれ約200円、眼底や眼圧、角膜曲率半径検査で約300円、前眼部検査で約150円です。すべて受診しても約1,000円程度で済みます。
しかし、コンタクトレンズの場合は特殊な検査となるため、金額の表示が異なります。それでも初診・再診いずれでも約1,000~2,000円と考えておいて問題ありません。もちろん眼科によって異なりますので、心配な方は事前に確認するようにしてください。
また、度なしのカラーコンタクトレンズを購入する場合、視力矯正を目的としていないため病院によっては保険の適用外となることがあります。こうなると一気に10割負担になってしまうため、費用も大きく変わってきます。この点についてもきちんと確認するようにしましょう。
•コンタクトレンズや点眼薬などの購入費用
初診・再診や検査費用以外にもコンタクトレンズや点眼薬の購入費用が別途必要となってきます。それらの費用はタイプによって大きく異なるので、事前に相場を理解しておくことをおすすめします。
•その他の注意点
以前に通院していた眼科でも前回の受診時よりも期間があいてしまうと、再び初診扱いとなってしまうことがあります。こうなるとまた初診料を支払わなければならないため、定期的に通う人は初診に戻る時期を確認しておくとよいでしょう。
万が一診察時に保険証を忘れてしまって全額負担となっても、後日改めて保険証の原本と領収書を眼科に持参することで、自己負担分以外の医療費を返してもらえる可能性が高いです。ただし、これも眼科によって異なるので診察を受ける前に尋ね、もし返金に応じてもらえないようであれば、改めて保険証を持参し受けなおすことを考えましょう。
後日返金してもらえるとなっても、一定の期間があいてしまうと返してもらえなくなる場合があります。一般的な事項は診療費を払った日から2年間とされているので、なるべく早めに手続きをするようにしてください。
下記で「病院窓口以外で全額負担した医療費を手続きする方法」も紹介しているので合わせて参考にしてください。
初めてコンタクトレンズを購入する人が受ける診察は、眼科によって検査の順番は異なるものの、大まかな内容は同じです。
まず、現在の左右の視力を正しく計測するための視力検査があります。 学校などでよく目にする5メートル離れたところにあるランドルト環(Cのような円形の一部が切れている輪)などを使用する視力検査表以外に、短い距離で機械を使って視力検査を行う眼科も多くあります。
眼科医による目の診察も必ず行います。 現在の目の状態を見て、コンタクトレンズを装用しても問題ないかどうかをチェックします。 また、コンタクトレンズの使用目的や、アレルギーの有無などを確認する問診も行います。
診察の結果、使用しても問題がないと判断されれば、実際にレンズを装用するフィッティングを行い、レンズが目と合っているか、見え方やつけ心地はどうか、というようなチェックをします。 その後、度数の調整を行います。
調整が終わったら、自分に合ったコンタクトレンズが処方されます。初めて装用する場合は、つけ外しの練習や、レンズのケア方法などの指導を受けます。
保険証を忘れた場合には、後日保険証を持っていくと保険適用分の差額の返金が可能です。 この時、保険証のコピーなどではなく、必ず原本を持っていくようにしてください。その際、有効期限が切れていないかどうかも念のために確認しておくとよいでしょう。
診察を受けた眼科の受付で保険証を提示すると、受けた診察が「保険扱い」となります。 以前、保険が適用されない分の費用も立替えていたことになりますので、以前支払った費用から差額が返金されます。
この際、保険証は必ず診療を受けた眼科に持参する必要があります。 電話で保険証の番号を伝えたり、コンタクトレンズを購入した販売店などに保険証を持っていったりしても、返金は不可能なので注意してください。
但し、病院の窓口で払い戻しをすることが義務とはなっていませんので、対応していない病院もあります。
眼科の窓口以外でも、差額を返金してもらうことは可能です。 返金方法は、加入している健康保険の種類によって異なります。
学生や主婦など国民健康保険に加入している人の場合、区役所の保険年金課など、自治体の窓口で手続きを行います。 その際には、保険証、印鑑、領収書、診療内容明細書、免許証やパスポートなどの本人確認書類などを持参する必要があります。
会社員で、健康保険協会に加入している人の場合は、領収書、診療内容明細書のほかに、規定の療養費支給申請書に必要事項を記入し、健康保険証に記載されている管轄の協会窓口に提出または郵送し、手続きを行います。
返金手続きをする場合、申請の手続き期限が定められていることが多いため、期限がいつまでかを確認し、期限切れにならないよう注意しましょう。
今回は、コンタクトレンズ購入時に保険証を忘れた場合についてご紹介しました。 保険証を忘れても、後日差額を返金してもらうことは可能ですが手間がかかるため、初めてコンタクトレンズを購入するときは、必ず保険証を持参しましょう。
以上、コンタクトレンズを作る時の保険証の必要性についてご紹介しました。
後日眼科へ出向いて手続きをするといった二度手間を防ぐためにも、保険証は忘れず持参しましょう。