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UVカット機能付きコンタクトレンズとは?意外と大切な瞳の紫外線対策

強すぎる紫外線は、体にも瞳にも良いものではありませんが、体と違って瞳には日焼け止めを塗ることができません。だからといって、瞳を守るために外出を避けるのも現実的ではないでしょう。

そこでおすすめしたいのが、UVカット機能付きコンタクトレンズの使用です。UVカット機能付きのコンタクトレンズを使えば、紫外線の刺激から角膜(黒目)を守ることができ、目の炎症や病気の予防につながります。

今回は、UVカット機能付きコンタクトレンズの仕組みや瞳の紫外線対策が大切な理由、コンタクトレンズで紫外線対策する場合の注意点などを解説します。おすすめのUVカット機能付きコンタクトレンズも紹介しますので、コンタクトレンズでの紫外線対策をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

■UVカット機能付きコンタクトレンズの仕組み

「UVカット機能付きコンタクトレンズ」とは、レンズ素材の中に紫外線を吸収する特別な成分(紫外線吸収剤)が含まれているコンタクトレンズのことです。紫外線吸収剤が目に悪影響をおよぼす紫外線をカットしてくれるため、レンズを装用するだけで瞳(角膜)の紫外線対策ができます。

UVカット機能付きのコンタクトレンズは数多く販売されており、ワンデータイプや2ウィークタイプなどの使い捨てタイプ、乱視用や遠近両用、カラコン(カラーコンタクトレンズ)といったソフトコンタクトレンズのほか、ハードコンタクトレンズもあります。

■瞳の紫外線対策が大切な理由

そもそも、瞳の紫外線対策はなぜ重要なのでしょうか。

ここでは、紫外線が体や目におよぼす影響と、紫外線を浴び続けることで生じうる目のトラブルについて解説します。

◇そもそも紫外線とは?

紫外線(UV:Ultra Violet)とは、太陽光のなかで最も波長の短い光のことです。紫外線にはいくつか種類があり、波長の長いものからA波、B波、C波の3つに分類されます。ただし、最も波長の短いC波はオゾン層によって吸収されるため、地表に到達するのはA波とB波のみです。

地表に届く紫外線の量は季節によって異なり、4月~9月の春・夏シーズンは秋・冬に比べて多くなります。特に7月は紫外線量が多く、冬場に比べるとその量は3~4倍にもなります。

一日単位で見ると、最も紫外線量が多いのは午前11時~午後2時頃で、この数時間で一日の紫外線量の60%を占めるといわれています。特に快晴の日は紫外線量が多くなりますが、曇りの日でも紫外線はある程度地表に届くため、油断は禁物です。

なお、紫外線は太陽から直接降り注ぐものだけではなく、建物や道路などに当たって反射したものや大気中の分子とぶつかって散乱しているものもあります。日陰などにいても紫外線を完全には遮断できないので、直射日光が当たらない場所でもUV対策は欠かせません。

◇紫外線が人体におよぼす影響

紫外線には、カルシウムを作るのに必要なビタミンDを生成する作用があります。また、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を改善する光線治療にも用いられます。

しかし、強い紫外線を浴び続けることは、日焼けやシミ・しわ、そばかすなどの原因にもなるため、あまり好ましいこととはいえません。

さらに、動物を使った実験では、目から入った紫外線が全身の日焼けをまねくとのデータもあります。これは、紫外線による刺激が角膜から脳へ伝わり、肌を守ろうとしてメラニン色素が作られることが原因だと考えられています。

もちろん、同様のことが人間で起こるとは限りません。しかし、紫外線は目のトラブルの原因になることもあるため、目の紫外線対策にもしっかり取り組む必要があります。

◇紫外線を浴び続けると目はどうなる?

紫外線は、以下のような目の疾患をまねくおそれがあります。気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診して、治療を受けるようにしましょう。

・紫外線角膜炎(雪目)

紫外線角膜炎は、目に強い紫外線を浴びたときに起きやすい急性の眼疾患です。スキー場の雪や夏場の海などで、反射した紫外線を目に大量に浴びたときに生じることもあります。

おもな症状は目の充血や異物感などで、通常は数日で治癒しますが、痛みが強い場合や回復が遅い場合には、眼科受診が必要です。

・翼状片(よくじょうへん)

翼状片とは、結膜(白目の組織)が増殖して黒目に侵入する眼疾患です。紫外線が原因の場合、白目と黒目の境界が傷つけられて発症するといわれています。

黒目に白目の組織が被さるため物が見えにくくなり、充血や異物感、ドライアイ、眼精疲労などが生じることもあります。白目の侵入が大きい場合は、手術で組織を切除しなければなりません。

・白内障

白内障は、水晶体のたんぱく質が変性して次第に瞳が白く濁ってくる病気です。発症には、紫外線が大きく影響すると考えられています。

白内障で白く濁った水晶体は、二度と元の状態には戻せません。目薬などで進行を遅らせることはできますが、日常生活に支障が出る場合は手術を選択することになります。

・加齢黄斑変性

加齢黄斑変性症は、網膜の中心にある「黄斑」と呼ばれる部分が障害される病気です。発症には、紫外線による活性酸素の蓄積などが関与していると考えられています。

この病気になると、物が歪んで見えたり、見たい物の中心部が暗くなったりすることがあります。

加齢黄斑変性には2つのタイプがありますが、欧米人に多い「萎縮型」には現在のところ有効な治療法がありません。一方、日本人に多い「滲出型」には、複数の治療法がありますが、視力が正常な状態に戻ることはほとんどないといわれています。

■UVカット機能付きコンタクトレンズの効果はどれくらい?

瞳の紫外線対策には、UVカット機能付きのコンタクトレンズがおすすめです。しかし、コンタクトレンズだけで目に入るすべての紫外線を防ぐことはできません。

そこで本章では、UVカット機能付きコンタクトレンズの弱点を補いながら、瞳の紫外線対策をする方法と、紫外線カット効果が期待できるおすすめのコンタクトレンズを紹介します。

◇UVカット機能付きコンタクトレンズで、紫外線対策を万全に

UVカット機能付きのコンタクトレンズのUVカット率は、商品によって異なります。なかには、A波とB波を95%以上カットしてくれる商品もあるため、日中に外出する機会が多い方にとって紫外線対策の強い味方になるでしょう。

とはいえ、白目の部分はほとんどコンタクトレンズで覆われていないため、UVカット機能付きコンタクトレンズを装用しても紫外線対策はできません。白目も黒目も紫外線から守るためには、UVカット機能付きのコンタクトレンズとサングラスの併用がおすすめです。

◇おすすめのUVカット機能付きコンタクトレンズ

UVカット機能付きコンタクトレンズは多数販売されていますが、特におすすめなのは以下の商品です。

・My Day

「My Day」は、ワンデータイプのコンタクトレンズで、紫外線のA波を85%、B波を96%カットします。酸素透過性の高いシリコーンハイドロゲル素材によって、目への負担を軽減できます。涙となじんで潤いが長続きするので、一日中快適に装用できるでしょう。

・シンシア2ウィークS

「シンシア2ウィークS」は、2ウィークタイプのUVカット機能付きコンタクトレンズです。新世代のシリコーンハイドロゲル素材で、高い酸素透過率とレンズのしなやかさを実現しています。

優れた親水性と防汚性で、心地良い装用感とクリアな視界が14日間続きます。紫外線のA波を約84%、B波を約96%カットして、瞳の健康を守ります。

・バイオトゥルーワンデー 乱視用

「バイオトゥルーワンデー 乱視用」は、ワンデータイプの乱視用コンタクトレンズです。紫外線のA波を86.9%、B波を97.8%カットして、目の不調からしっかり瞳を守ります。

人間は1分間に15~20回ものまばたきをしますが、バイオトゥルーワンデー乱視用は回転を抑えるレンズデザインで、何度まばたきしても軸が安定します。乱視による光のにじみや視界のぼやけも起きにくく、すっきりとした視界を確保できる商品です。

・アクアロックスワンデー UV シンマルチフォーカル
「アクアロックスワンデー UV シンマルチフォーカル」は、ワンデータイプの遠近両用UVカット機能付きコンタクトレンズです。有害な紫外線B波を95%カットして、目の健康を守ります。

暗いところでも快適な視界が保たれ、手もとから遠くまでスムーズに、違和感なく見えるのが特長です。高い保水性と柔軟性を持つシリコーンハイドロゲル素材のレンズで、潤いが長時間続きます。

・アイコフレ 1day UV M

「アイコフレ 1day UV M」は、紫外線A波を75%以上、B波を95%以上カットしてくれるワンデータイプのサークルレンズです。

サークルデザインは、「ふんわりニュアンス」と「くっきりアクセント」の2タイプでそれぞれ3色あり、計6種類が用意されています。どれもナチュラルでかわいらしいデザインで、日替わりで愛用する方もいらっしゃいます。

・クロスシー
「クロスシー」は、3ヵ月に1回レンズを交換する、使い捨てタイプのハードコンタクトレンズです。紫外線のA波を97%、B波を98%もカットするため、瞳の紫外線対策に適しています。

薄くて軽いので、装用時の違和感が少ないのが特長です。また、まばたきしても焦点がぶれにくいデザインになっているため、クリアな視界を維持できます。

■まとめ

UVカット機能付きコンタクトレンズは、瞳の紫外線対策に役立つ便利なアイテムです。しかし、白目の部分の紫外線対策はできないため、サングラスなどを上手に併用して、目の健康を守りましょう。

コンタクトレンズ選びに迷ったら、今回紹介した商品をぜひ検討してみてください。UVカット機能付きコンタクトレンズで瞳に入る紫外線の量を減らし、目のトラブルを未然に防ぎましょう。

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