MENU
  • HOME
  • コンタクトの泉
  • 眼科でコンタクトレンズの度数だけ測りたい!度数を知る方法とレンズ購入時の注意点

眼科でコンタクトレンズの度数だけ測りたい!度数を知る方法とレンズ購入時の注意点

「眼科でコンタクトレンズの度数だけ測ってもらいたいけれど、断られたらどうしよう……」と悩んだことはありませんか。

実際、眼科で度数の測定だけをお願いすると断られるケースもあるようです。しかし、眼科で度数だけを教えてもらえないのには理由があります。また、たとえ度数を教えてもらえたとしても、そのデータだけをもとにコンタクトレンズを購入するのはおすすめできません。

今回は、眼科で度数だけを教えてもらえない理由と適切な度数を知る方法、そして眼科の併設店以外でコンタクトレンズを購入する際の注意点を解説します。

■眼科で度数だけを教えてもらえない理由

まずは、度数だけを教えてくれる眼科が少ない理由を知っておきましょう。

◇度数だけでは適切なレンズを選べないから

眼科で度数だけを教えてくれないのは、度数がわかったところで適切なコンタクトレンズを選べるとは限らないからです。

コンタクトレンズの購入には、度数だけではなくBC(ベースカーブ:レンズの曲がり具合を表す数値)やDIA(コンタクトレンズの直径)なども必要です。

たとえ度数やBCがわかっていても、コンタクトレンズはメーカーや製品により素材やデザインなどが異なるため、医師の専門的な判断がなければ目に合うレンズを選べません。

また、適切な度数やBCを知るためには、実際に視力を測ってトライアルレンズを装用するなどのステップを経る必要があります。

しかし、ステップを無視して測定した度数だけを教えてしまうと、患者が目に合わないコンタクトレンズを選んでしまう可能性も否定できません。そのため、眼科では度数だけの測定を断ることが多いのです。

◇目の健康を害するおそれがあるから

目の健康を害するおそれがあることを理由に、度数だけの測定を断る眼科もあります。

度数だけで適切なレンズを選べないのは、先に述べたとおりです。実際、度数だけを頼りにコンタクトレンズを選ぶと、見えづらさから眼精疲労をまねくこともあります。フィットしないコンタクトレンズを使い続けることで、目に傷が付くこともあるかもしれません。

また、コンタクトレンズは目の状態によって適する製品が変わってきます。目の健康状態によっては、コンタクトレンズの使用自体がすすめられない場合もあるでしょう。特に、装用で目の健康を害するおそれがある場合は、度数を教えられません。

このように、眼科で度数を教えてもらえないのは目の健康を守るためでもあるのです。

◇定期的な受診が期待できなくなるから

定期的な受診をうながすために、あえて度数を教えない方針を採っている眼科もあります。

コンタクトレンズを使用している場合、医師から特別な指示がない限り定期受診の目安は3ヵ月に1回程度です。受診間隔が3ヵ月を超えると、重度の眼障害が発生するリスクが高まるからです。

しかしなかには、インターネットなどでコンタクトレンズを購入しており、2~3年に1回しか眼科を受診しない方もいるようです。このような方に度数を教えてしまうと、ますます受診間隔が長くなってしまうため、度数を教えるわけにはいかない、ということになるのです。

■コンタクトレンズの度数を知る方法

では、現在の目に合うコンタクトレンズの度数を知るにはどうすればよいのでしょうか。

それにはやはり、眼科を受診して処方箋(装用指示書)を発行してもらうしかありません。

眼科を受診してコンタクトレンズの処方箋を発行してもらえば、現在の目の度数がわかります。

近視や遠視の度数は、「POWER」あるいは「PWR」「P」「D」「SPH」などで記されています。近視の場合は数字の前に「-(マイナス)」が、遠視の場合は数字の前に「+(プラス)」が付いているので注意しましょう。

乱視の度数は「CYL」「CY」「C」の部分に記されています。遠近両用コンタクトレンズの場合は、加入度数「ADD」も確認しましょう。

ただし、処方箋の発行は医師の判断によります。目の状態がコンタクトレンズの装用に適さないと判断された場合は処方箋が発行されないため、その場合度数の確認はできません。

■コンタクトレンズの処方箋のみ発行してもらう際の注意点

コンタクトレンズの度数を知るために眼科で処方箋のみを発行してもらう場合は、いくつか注意しなければならないことがあります。

事前に確認できることばかりですので、眼科を受診する前に電話などで問い合わせておきましょう。

◇処方箋のみの発行に対応していない眼科もある

眼科によっては、処方箋のみの発行に対応していない場合があります。また、併設のコンタクトレンズ販売店でのレンズ購入を条件としている眼科もあるようです。

そのため、処方箋のみが欲しい場合は、対応しているかどうかをあらかじめ眼科に確認しておくことをおすすめします。その際に、併設店以外でコンタクトレンズを購入する予定である旨を伝えておくと、トラブルを防ぎやすくなるでしょう。

◇処方できるレンズの種類が限られている

眼科では、処方できるコンタクトレンズの種類が限定されている場合が少なくありません。特に併設店がある眼科では、併設店で取り扱っていないコンタクトレンズの処方箋は発行してもらえないおそれがあります。

これは、用意できるトライアルレンズに限りがあるためです。

希望のコンタクトレンズメーカーや製品がある場合は、取り扱いがあるかどうかを事前に確認しておくようにしましょう。

なお、商品によってはメーカーの公式サイトから取り扱いのある眼科を検索できる場合もあります。

■眼科の併設店以外でコンタクトレンズを購入する場合の注意点

最後に、眼科で処方箋を発行してもらったあと、眼科の併設店以外でコンタクトレンズを購入する場合の注意点を解説します。

◇高度管理医療機器等販売業許可番号を確認する

コンタクトレンズは、人工呼吸器などと同様に「高度管理医療機器」に位置付けられています。これは、カラコンも度数の入っていないコンタクトレンズも同様です。そして、高度管理医療機器は行政から許可を受けている店舗でしか販売できません。

したがって、眼科の併設店以外でコンタクトレンズを購入する場合は、必ず「高度管理医療機器等販売業の許可番号」を確認してください。高度管理医療機器等販売業の許可番号のない店舗や海外の通信販売サイトでは、海外製品など厚生労働省の承認を得ていないコンタクトレンズが販売されている場合があります。

なお、「高度管理医療機器等販売業の許可番号」は店舗内に掲示されています。通信販売サイトの場合は「特定商取引法表記」などのページに記載されているため、購入前にしっかり確認しましょう。

◇自己判断でレンズを変更しない

コンタクトレンズの度数やフィット感は、メーカーや製品が異なると変わる場合があります。そのため、自己判断でコンタクトレンズを変更するのはおすすめできません。

処方されたものと違うコンタクトレンズを使用すると、度数が合わなくて見えづらさを感じることがあります。また、ゴロゴロとした装用時の不快感や痛みのほか、眼障害が生じる場合もあるかもしれません。

このようなトラブルを避けるためにも、処方されたコンタクトレンズと異なる製品を購入するのは避けましょう。

◇眼科の定期受診を欠かさない

眼科の併設店以外でコンタクトレンズを購入する場合でも、3ヵ月に1回は眼科を受診して目の健康状態をチェックしてもらってください。

目の病気は自覚症状が乏しいものもあるため、気になる異常がなくても定期的な眼科受診はとても重要です。

また、目に合う度数は変化します。今までと同じ度数のコンタクトレンズを使っていても見づらさを感じることはあるでしょうし、しっかり見えていても過矯正で眼精疲労をまねくこともあるかもしれません。

しかし、定期的に眼科を受診すれば度数の変化に対応してもらえます。受診のたびに処方箋を発行してもらえば、目の状態に応じたコンタクトレンズをその都度購入できるため、より安心してコンタクトレンズを使えるでしょう。

■まとめ

眼科で「コンタクトレンズの度数だけ知りたい」と希望しても断られることがありますが、それは理由があってのことです。どうしても度数を知りたい場合は、きちんと診察を受けて処方箋を発行してもらいましょう。

ただし、眼科併設店以外でコンタクトレンズを購入する際には、必ず「高度管理医療機器等販売業の許可番号」を確認してください。許可番号を確認できない店舗や通信販売サイトでは、厚生労働省の承認を得ていない製品を販売していることもあるため、注意が必要です。

なお、目の健康を保ちつつコンタクトレンズを使用するには、眼科の定期受診が不可欠です。3ヵ月に1回は診察を受け、目に合うコンタクトレンズの処方を受けましょう。

公開日 2023/5/31