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カラコン用目薬と普通の目薬は違う?正しい選び方とおすすめの装着液も紹介

目薬は、目の乾きや違和感の解消に欠かせないアイテムです。

しかし、カラコン(カラーコンタクトレンズ)などコンタクトレンズを装用しているときに使う目薬は、慎重に選ばなければなりません。コンタクトレンズに対応していない目薬を使うと、レンズが変形・変色したり、目の状態が悪くなったりすることがあるからです。

そこで本記事では、コンタクトレンズ用の目薬、特にカラコン用の目薬の正しい選び方や、おすすめのコンタクトレンズ装着液などについて紹介します。

■カラコン用の目薬とは?

まずは、カラコン用の目薬と普通の目薬の違い、そして、カラコン装用時に普通の目薬を使ってはいけない理由を理解しておきましょう。

◇カラコン用目薬と普通の目薬の違い

カラコン用の目薬と普通の目薬は、使用目的も成分も異なります。

・目的の違い
カラコン用ではない普通の目薬は、一般的に疲れ目や充血、アレルギー症状の軽減など、目に生じうるトラブルの予防・改善を目的として使用するものです。つまり、普通の目薬は「目の症状に合わせて使用するもの」といえます。

これに対してカラコン用の目薬は、涙不足を補って目の乾燥を防ぎ、装用にともなう不快感や潤い不足を改善する目的で使うものです。したがって、カラコン用目薬は「カラコンの装用を快適にするために使用するもの」といえます。

・成分の違い
普通の目薬は、開封後も一定期間使えるよう、防腐剤が添加されているのが一般的です。その他、目の酸素不足を悪化させるおそれのある成分(血管収縮剤など)が配合されていることもあります。

もちろん、これらの成分は体に悪影響がおよばない濃度に調整されているため、用法用量を超えて使用しない限り、問題はありません。しかし、あくまで「裸眼用」なので、カラコン装用時に使用した場合の安全性は保証されていないと考えるべきでしょう。

一方、カラコン用の目薬は、防腐剤などレンズや目に悪影響をおよぼすおそれのある成分は基本的に含まれていません。なかには、防腐剤入りの目薬もありますが、目やレンズに影響が少ない成分を選んで配合しているため、防腐剤と一口にいっても、普通の目薬とカラコン用の目薬では種類が違うものと認識しておきましょう。

◇カラコンに普通の目薬を使うのは危険

普通の目薬をカラコン装用時に使えないのは、「目的や成分が違うから」という理由だけではありません。誤って使用すると、目にもカラコンにも悪影響がおよぶおそれがあります。

・目への影響
普通の目薬に含まれる塩化ベンザルコニウムという防腐剤には、カラコンに吸着・蓄積されやすいという性質があります。したがって、カラコン装用時に普通の目薬を使うと、レンズに吸着された塩化ベンザルコニウムが、角膜(黒目)の上に長時間とどまることで、角膜障害を引き起こすおそれがあります。

また、血管収縮剤入りの目薬をカラコン装用時に使うのも、目の健康のためには好ましくありません。

血管収縮剤は、おもに充血の改善のために配合される成分ですが、その名のとおり血管を収縮させる作用があります。カラコン装用時に血管収縮剤入りの目薬を使用すると、血管が必要以上に収縮して、目に十分な酸素が行き渡らなくなるおそれがあります。

目が酸素不足になると、角膜に傷が付きやすくなり、感染症にかかるリスクも高まるため危険です。

・カラコンへの影響
カラコン装用時に普通の目薬を使用すると、含まれる防腐剤や有効成分の影響で、レンズが変色・変形することがあります。

カラコンが変色すると、レンズカラーやデザインにも影響がおよびます。また、形が変わってしまったカラコンは目を傷つけるおそれがあるため、変形に気付いたらすぐに廃棄しなければなりません。

■カラコン用目薬の正しい選び方

目薬がカラコン装用時に使えるかどうかは、パッケージを確認すればわかります。しかし、市販の目薬の種類は多岐にわたるため、どれを選ぶべきか迷ってしまう方もいるでしょう。

ここでは、カラコン用の目薬を選ぶときに特に注意すべき点や、目的に合わせて選ぶ方法などを紹介します。

◇すべてのコンタクトレンズに使用できる目薬を選ぶ

ドラッグストアなどでカラコン用の目薬を購入する際は、パッケージを確認してカラコンに対応しているかどうかをチェックしてください。

パッケージの記載例としては、以下のような文言があります。

パッケージ記載例 カラコン装用時の使用可否
すべてのコンタクトレンズに使用できます ○
カラーコンタクトレンズにも使用できます
カラーコンタクトレンズをのぞく
すべてのコンタクトレンズに使用できます ×(※1)
ハードレンズに対応 ×(※2)
(※1)ハードコンタクトレンズ、クリアタイプのソフトコンタクトレンズに対応
(※2)ハードコンタクトレンズ専用

◇防腐剤フリーの目薬を選ぶ

目やカラコンへの悪影響を防ぐため、防腐剤が配合されていない目薬を選びましょう。カラコン用の目薬は防腐剤が配合されていないか、目やレンズにほとんど影響しない防腐剤が使われているので、安心して使えます。

なお、防腐剤フリーのカラコン用目薬は、雑菌などの繁殖を防ぐために開封後3ヵ月程度を目安に使い切る必要があります。衛生面に不安がある場合は、1回使い切りタイプの目薬を選ぶとよいでしょう。

◇血管収縮剤の入っていない目薬を選ぶ

カラコン装用時に使う目薬は、血管収縮剤の入っていないものを選びましょう。

血管収縮剤が配合されている目薬は目の充血解消に役立ちますが、使い続けると十分な効果が得られなくなり、かえって症状が悪化することもあります。

適切に使用して充血の悪化が避けられても、目の血管が収縮して酸素の取り込み量が減るため、瞳の酸素不足をまねくリスクは高まるでしょう。

◇悩みに応じた目薬を選ぶ

カラコン装用時の目の悩みや症状に応じた目薬を選ぶのも良い方法です。

例えば、カラコン装用時の涙液不足が気になる場合は、涙に近い人工涙液タイプの目薬を使うと、目やレンズに負担をかけることなく涙液不足を解消できます。また、角膜を保護したい場合は、角膜保護成分のコンドロイチン硫酸が配合されている目薬がおすすめです。

カラコン装用時の目のかすみが気になる場合は、目の栄養成分であるタウリンやブドウ糖が含まれている目薬を選ぶとよいでしょう。さし心地にこだわるなら、爽快感が得られるメントール入りの目薬を選ぶのもよいかもしれません。

■目の乾燥予防にはコンタクトレンズ装着液もおすすめ

カラコン装用時の目の乾燥予防には、コンタクトレンズ装着液の使用もおすすめです。

◇装着液を使うメリット

装着液の使い方はとても簡単で、カラコン装用前にレンズに数滴たらすだけです。装用前に1回使用すれば、長時間レンズ内の潤いが保たれるため、目薬のように何度も使う必要はありません。

また、装着液を使うとカラコンが潤い、装用がスムーズになり、装用感の向上や汚れ・曇りの予防にもなります。

なお、装着液と目薬は併用可能です。併用すれば、コンタクトレンズを装用するときの不快感と装用中の目の悩みを同時に解決できるでしょう。

◇カラコンユーザーにおすすめの装着液

最後に、カラコンを使っている方におすすめの装着液を紹介します。

「メニコンフィット」は、レンズの潤いを維持して、やさしくふんわりとした装用感を実現する装着液です。

有効成分によるクッショニング効果で、レンズを装用するときの不快感を軽減します。レンズ汚れをブロックする効果もあるため、マスカラなどのメイク汚れも寄せ付けません。

コンタクトレンズとの相性にもこだわり、ハードコンタクトレンズはもちろん、カラコンを含むすべてのソフトコンタクトレンズに使用できるのも特長です。

「ロートCキューブ モイスクッションd」は、カラコンからハードコンタクトレンズまで、すべてのコンタクトレンズに使える装着液です。

レンズと瞳の間でやさしくクッションのように作用して、装用をサポート。潤いのベールがレンズを汚れから守り、クリアで快適な付け心地が長続きします。

簡単に開け閉めできるワンタッチ式スクリューキャップや、どの角度でも液を落とせるフリーアングルノズルで使いやすさも抜群です。

「CMプラス ネオ」も、カラコンをはじめとする、すべてのコンタクトレンズに使用可能な装着液です。

水分保持力の高い有効成分の働きでレンズの装用を快適にすると同時に、たんぱく質汚れや脂質汚れなどをブロック。角膜保護成分と2種類のアミノ酸成分配合で、瞳の健康維持にも役立ちます。

「ティアーレ」は、どのタイプのコンタクトレンズにも使用できる装着液です。1回使い切りタイプで、毎回清潔に使えるのが特長です。旅行や出張のときにも、必要なだけ持ち運びできるため大変便利です。

防腐剤フリーで瞳にもレンズにもやさしく、保湿成分で潤いが保たれるため、レンズ装用時の不快感や目の乾きがやわらぎます。

■まとめ

普通の目薬は、目の疲れや充血などの症状に応じて使うものですが、カラコン用の目薬は装用を快適にするためのものです。配合されている成分も異なり、カラコン用の目薬には防腐剤など目やレンズに影響をおよぼす成分は含まれていません。

カラコン装用時に普通の目薬を使うと、目のトラブルやカラコンの変色・変形をまねくことがあるため、必ずカラコンに対応した目薬を使うようにしましょう。また、カラコン装用時や装用直後の不快感が気になる場合は、コンタクトレンズ装用液の併用も考えてみてください。

目薬や装着液を使っても目の違和感や乾燥などが続く場合は、目やレンズにトラブルが生じている可能性が否定できません。早めに眼科を受診して、医師の診察を受けましょう。

更新日:2024/10/21